日本ベンチャー・フィランソロピー基金とは
日本ベンチャー・フィランソロピー基金(JVPF)は資金提供と経営支援を通じて社会的事業を行う組織の成長をサポートし、社会的インパクトを拡大する為に設立された国内初の本格的なベンチャー・フィランソロピー(VP)基金です。
日本財団に初回クロージング約1億円の基金が設置され、ソーシャル・インベストメント・パートナーズ(SIP)と日本財団が共同して運営にあたっています。
2022年4月からは一般財団法人社会変革推進財団も加わり、3団体による運営体制に移行しています。
ミッション
- 中長期の資金提供とビジネス・スキルを活用した経営支援を通じて社会的事業を育成・支援し、当該事業の持続的な成長を通じて日本の社会的課題の解決をはかる
- 当基金の活動を通じて、日本におけるベンチャー・フィランソロピーの普及・確立に貢献する
事業実施スキーム
ファンドの概要
設立年: | 2013年3月 | ||||||||
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運営: | |||||||||
プロボノ パートナー: |
他2社(非公開)
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運営体制
Working Group (月次開催) |
機能 案件発掘、支援メニューの検討、モニタリングなど現場レベルでの事業全般の運営と選定委員会への報告 |
メンバー構成
一般社団法人ソーシャル・インベストメント・パートナーズ (SIP)
一般財団法人社会変革推進財団(SIIF)
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選定委員会 (SIIF 投資選定委員会内で必要に応じて随時開催) |
機能 支援先選定の審議・マイルストーンのモニタリング |
メンバー構成(JVPF案件に関する審議のみ)
議長
委員
アドバイザー
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基金運営メンバー紹介
青柳 光昌一般財団法人社会変革推進財団 専務理事
JVPFWGメンバー / 投資選定委員会議長 財団法人日本船舶振興会(現:日本財団)に就職後、障害者の移動困難の解消、NPO支援センター強化など市民活動の促進に従事。2011年3月の東日本大震災後、同財団の災害復興支援チームの責任者として、企業や行政と連携した多くの支援事業に携わる。その後、子どもの貧困対策や日本における社会的インパクト投資普及のための事業に携わる。 |
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工藤 七子一般財団法人社会変革推進財団 常務理事
投資選定委員会 委員 大学卒業後、日系大手総合商社勤務を経て、クラーク大学大学院国際開発社会変革研究科へ入学。在学中、Acumen Fund のパキスタンでのインターンに参加。帰国した 2011 年より、日本財団へ入会し、 日本ベンチャーフィランソロピー基金、ソーシャルインパクトボンド事業、GSG国内諮問委員会など様々な社会的投資のプロジェクトに携わる。2017年4月より現職。 |
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鈴木 栄一般社団法人ソーシャル・インベストメント・パートナーズ (SIP) 代表理事 兼CEO
JVPFWGメンバー / 投資選定委員会 委員 2019年より、社会的事業の変革と成長を支援するため、SIPの理事50%、企業の経営コンサルティング50%のワークスタイルを実施。2013年から2018年まではKKRキャップストーンのマネージングディレクターとしてKKRの投資先企業の成長と変革を支援。それ以前はマッキンゼー・アンド・カンパニーのパートナーとして主に、製造業やサービス業の企業における業務改善やグローバルマーケティング戦略策定と実行のコンサルティングに12年間従事。また、ZSアソシエイツにて製薬・医療サービス企業のコンサルティング、グローバル・フレイト・エクスチェンジにおいて航空貨物の取引用ITサービス、ゲートウェイ・ジャパンにおいてオンラインセールスや経営企画を担当。カリフォルニア工科大学にて化学の博士号、リード大学にて学士号修得。 |
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高槻 大輔一般社団法人ソーシャル・インベストメント・パートナーズ (SIP) 代表理事
(シーヴィーシー・アジア・パシフィック・ジャパン(CVC)プリンシパル) 投資選定委員会 委員 世界最大級のプライベート・エクイティ投資会社であるカーライル・グループおよびCVCにおいて、20年に渡って11社・8,000億円を超える投資を実行、投資先経営支援に従事。財務省国際局(出向)、海外経済協力基金にて発展途上国向け援助にも携わった。認定NPO法人フローレンス理事、認定NPO法人発達わんぱく会理事、ソーシャル・インベストメント・パートナーズ代表理事、株式会社ファイントゥデイ資生堂取締役、株式会社トライグループ取締役など、15以上の組織で理事・取締役を歴任。東京大学法学部卒、米スタンフォード大学経営学修士(Certificate in Social Entrepreneurship)、米日財団Scott M. Johnson Fellow。 |
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野宮 博一般社団法人ソーシャル・インベストメント・パートナーズ (SIP) 常務理事
(株式会社クロスポイント・アドバイザーズ 代表取締役) JVPFWGメンバー / 投資選定委員会 委員 1974年三菱商事入社。1981年欧州経営大学院(INSEAD)でMBA取得。1990年、MCFファイナンシャル・サービス(ロンドン)社長に就任。1996年よりプライベート・エクィティ(PE)ファンドのリップルウッド・ホールディングス(ニューヨーク)のInvestment Executiveに就任。1999年には同社の日本でのPEファンド立ち上げの創業メンバー。2005年RHJIインターナショナル(日本)の代表取締役に就任。2012年同社を退任し、株式会社クロスポイント・アドバイザーズに参画。2016年より現職。2012-2018年Asian Venture Philanthropy Network (シンガポール法人)の社外取締役。 |
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福島 沙世子一般社団法人ソーシャル・インベストメント・パートナーズ (SIP) 事務局長
JVPFWGメンバー スイス銀行(現UBS)グループ、メリルリンチ(現バンク・オブ・アメリカ)グループにて債券部門のバック、ミドル、フロント部署において17年間に渡る実務経験を積んだ後、大学院進学を経て野村證券(株)に入社。オペレーション部門(ミドル)にてグローバルプロジェクトやマネジメントに携わると同時に、社員ボランティアネットワーク活動や組織開発イニシアティブに積極的に関わり、多様性の推進をサポート。2019年4月よりSIPに参画。サセックス大学院開発学研究所(IDS)卒。 |
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奈良 拓磨一般社団法人ソーシャル・インベストメント・パートナーズ 投資・支援担当ヴァイス・プレジデント
JVPFWGメンバー 大学在学中は貧困世帯の子供の学習支援を行うNPO活動に参画。大学卒業後、独立系戦略コンサルティング会社に入社し、消費財、流通、ITといった業界の一部上場企業、マザーズ上場企業の新規事業立ち上げの戦略策定と実行のコンサルティングや、PEファンドや事業会社のビジネスデューデリジェンス等に従事。2020年7月SIPに参画。東京大学理学部数学科卒。 |
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横山 雄祐一般社団法人ソーシャル・インベストメント・パートナーズ 投資・支援担当シニア・アソシエイト
JVPFWGメンバー 民間・公共両セクターにおいて企業・NPO支援を通じた社会課題解決に取り組む。Bain & Companyにて民間企業に対する各種戦略策定、PEファンド向けビジネスデューデリジェンス等に従事。BainではSocial Impactチームの一員として社会的企業・NPO向けのプロボノの運営・実行を担当。それ以前は国際協力機構(JICA)にて東京本部での本邦ソーシャルビジネスの海外展開支援、中南米諸国向け融資、ニカラグア事務所での教育セクター支援等を通じた途上国貧困削減事業に関与。 2022年5月よりSIP参画。ニカラグア・アメリカン大学MBA(優等)、慶應義塾大学経済学部卒。 |
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齋藤 匠インパクト・オフィサー
政府系金融機関に入社後、小規模事業者向け融資業務を担当。地元経済を支える中小企業への資金支援をすると共に、地域金融機関等との関係構築に従事。 |
支援の内容
- 資金提供
助成・融資・投資、等を効果的に組み合わせ、1件当たり数千万円規模の資金提供を行います。
- 事業戦略の策定
社会問題から事業領域を設定、不足する経営資源を特定し、中長期の事業計画を支援先とともに、策定します
- 財務戦略の策定
事業遂行のための持続的な資金調達の仕組み・手段の構築を支援します
- 経営参画
理事として支援先の経営に参加するなど支援先と緊密に連携、複数年に亘る支援とともに事業執行のモニタリングを行います
- その他
マーケティング、PR戦略、人事、事業管理体制、経営陣のコーチング、周辺事業者との連携、ステークホルダーへの報告体制など組織能力の強化